■ 抄録・要旨
| 埼玉県環境科学国際センターではPM2.5の連続観測を平成12年から開始して、9年を過ぎている。本報では、この9年間にわたるPM2.5の質量濃度とその中に含まれるPAHs濃度の分析結果を中心に、経年変化とその特徴を報告した。
両者の濃度は共に低下しているが、平成20年の大気中濃度は平成12年を基準とした場合、PM2.5は67%にPAHsは41%(B[a]Aが30%、B[k]F、B[b]F、B[a]P、B[g,h,i]Pが42〜45%)に低下しており、PAHs濃度はPM2.5濃度に比べて大きく低下した。また、低下の程度は、夏も冬もおおむね同程度であった。
PAHs濃度は冬に高濃度となり、おおむね11月初旬前後から2月中旬であったが、最近では高濃度期は短くなり、終期が1月中へと変化した。
PM2.5粒子中のPAHs濃度を比較しても、平成20年は平成12年の41%に低下していた。
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